抗ヒスタミン薬
抗アレルギー薬のうち、最も良く使われている内服薬です。立ち上がりが早く、軽症の方は調子が悪くなった時に服用するといった使い方も可能です。
しかし、効果が不十分な場合には毎日続けて使う必要があります。
さらに季節前から服用することによってさらに効果を高めることができます。
(投与方法)
1日1回投与のものと、1日2回投与のものがあります。
ライフスタイルに合わせて選択するとよいでしょう。食事、生活が不規則なために、1日2回の服用が難しいようならば、1日1回のお薬を選びましょう。
(副作用)
一番多い副作用は眠気です。眠気と効果は強弱は関係はないと言われています。効果に満足できるのであれば、眠くないお薬を選びましょう。眠気はかなり個人差がある副作用です。どれを飲んでも眠気がある方もいらっしゃれば、どれを飲んでも眠くない方など様々です。
- 眠気がほとんどないお薬
- 塩酸フェキソフェナジン;1日2回投与のお薬です。
- ロラタジン;1日1回投与の薬です。
- 塩酸フェキソフェナジン/プソイドエフェドリン配合剤;最近新しく販売となったお薬です。心臓、高血圧などがある方には処方に注意が必要なお薬ですが、鼻づまりに対する効果は良いです。
- 眠気が少ないお薬
- エピナスチン
- エバスチン
- 眠気があるが、効果もある程度強いお薬。
- ベポタスチン(私が最も今処方しているお薬です、眠気が多少ありますが、効果を実感していただきやすいのです)
- アゼラスチン
- セチリジン
- レボセチリジン
- 眠気が強いが、効果も強いお薬
- 塩酸オパロタジン(このお薬も全く眠くならないといわれる方もいますので、人に合う合わないを見極めないといけません)
(補足)
第一世代抗ヒスタミン薬と第二世代抗ヒスタミン薬に分類することができますが、第一世代抗ヒスタミン薬は古いお薬で副作用としての眠気(ねむけ)が強い特徴があります(鎮静作用)。
このため、アレルギーのガイドライン(欧米では特に)では、第一世代の抗ヒスタミン薬の服用は避けるよう推奨されています。
なぜなら、眠気のために、集中できなくなり交通事故などにあってしまう(おこしてしまう)危険が伴うためです。
現在、第一世代の抗ヒスタミン剤を医師が処方することはあまりありませんが、薬局で購入できる鼻炎のお薬や風邪薬には良く含まれている成分です。ネオマレルミンなどは、かゆみが強いアトピー性皮膚炎の患者様には処方されていることが多いのですが、第一世代でないといけない事情がなければ、服用は控える方がよいでしょう。(WHOのガイドラインによれば)
眠気には個人差がありますが、これらのお薬を飲む場合には、運転などの事故やミスに気を付けてください。