アレルギー性鼻炎とは、”なにか”が鼻の粘膜に付着して、それに対する過剰な反応(症状)が出る病気です。
皆さんご存知とは思いますが、症状はくしゃみ、はなみず、鼻づまりが3大症状ですね。

鼻の粘膜に付く”なにか”ってなんでしょう?
皆さんよくご存じなのはスギ花粉ですね。ブタクサも秋の花粉症の原因として有名です。
それ以外にもダニがあります。ダニは虫体のかけらやフンが原因となります。
ですのでダニ対策は布団を干すだけじゃなくて、かならず掃除機をかけてくださいね。
掃除機をかけるのが面倒でしたら、ダニ対策用の布団カバーが有効です。

治療は、おおまかにお薬と手術の二つですが、

お薬には、

  1. 抗ヒスタミン薬
  2. ステロイド点鼻薬
  3. ロイコトリエン拮抗薬 があります。

基本となるのは、1と2です。

  1. は立ち上がりが良くて、軽度から中等症の方にお勧めです。
  2. は立ち上がりが良くないのですが、効果は良いので、重症の方におすすめです。

ところで鼻炎のある種のお薬には薬剤性鼻炎を起こすものがあるのをご存知でしょうか?すこし注意してみてください。

薬物による治療で十分な効果がなかった場合は、手術を治療として考えます。
手術は外来で終わるものから、入院を必要とするものもあります。

  1. 鼻粘膜焼灼術(外来で20-30分で終わる)
    1. 炭酸ガスレーザーによる焼灼術
    2. アルゴンプラズマによる焼灼術
  2. 粘膜下下鼻甲介骨切除術(外来でも可能ですが、入院治療(2泊3日)も可能です)
  3. 後鼻神経切断術(粘膜下下鼻甲介骨切除術に併設して行います)

があります。手術療法は鼻づまりの改善に効果が高く、お薬は鼻づまりの改善効果が低いので、鼻づまりがつらい場合は手術療法を選んでもよいかもしれません。

上記の二つ以外にも免疫療法というものがあります。完治が期待できる唯一の治療ですが、通年で休薬することなく服用いただかなければいけませんので、そこをご理解いただいた上での治療が必要です。

また、アレルギー性鼻炎の対策として抗原回避がありますが、症状の軽い方以外には症状改善の効果が見込めませんので、お薬を使っていただていないようであれば使っていただいたほうがよいと思います。

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